防犯カメラ・監視カメラの種類を詳しく解説!カメラの選び方で重要な3つのポイント
- 2021年6月25日
![種類について詳しく解説!防犯カメラの選び方](https://came-jo.com/wp-content/uploads/2021/01/thum1.png)
防犯カメラ・監視カメラの種類は、主に1. 伝送方式、2. 形状、3. 機能・性能によって分類できます。
このページでは防犯カメラの種類をわかりやすく解説し、失敗しないカメラ選びのポイントをご紹介します。
1. 伝送方式:アナログカメラとネットワークカメラ(IPカメラ)の違い
防犯カメラ・監視カメラの種類は大きくわけて、「アナログカメラ」と「ネットワークカメラ(IPカメラ)」の2つのタイプが存在します。
1.1. アナログカメラとは
アナログカメラは従来型のカメラで、撮影した映像をアナログ信号で伝送するタイプのカメラです。映像の伝送には同軸ケーブルが用いられます。
![同軸ケーブルの画像](https://came-jo.com/wp-content/uploads/2021/01/coax-1024x1024.jpg)
アナログカメラの特徴としては、映像遅延がない点や低コストでの導入、長距離配線が可能といったメリットがある一方で、解像度が約30万画素と低く、またネットワークカメラと比較すると拡張性がないといったデメリットがあります。
しかし、中には同軸ケーブルを用いながらアナログとデジタルを両方活用することで比較的高画質な映像を伝送できるAHD、HD-TVIと呼ばれる規格のカメラや、フルデジタル伝送が可能なHD-SDIといった規格のカメラもあるため、LANケーブルが敷設できない環境下でも高画質の映像を撮りたいなど、設置場所の環境や目的に応じて最適なカメラを選択することがポイントです。
1.2. ネットワークカメラ(IPカメラ)とは
ネットワークカメラはカメラで撮影した映像をIPネットワークで伝送するタイプのカメラです。映像の伝送にはLANケーブルが用いられます。
![LANケーブルの画像](https://came-jo.com/wp-content/uploads/2021/01/LAN-1024x1024.jpg)
ネットワークカメラの特徴としては、映像圧縮技術により高画質な映像を少ないデータ量で伝送することやインターネットを経由して遠隔から映像を確認することが可能な点に加え、その特徴から顔認証や映像解析等で用いられ、非常に拡張性が高いといったメリットがあります。
一方でアナログカメラと比較すると映像遅延がある点や導入にかかるコストが高いこと、また長距離配線に不向きといったデメリットがあります。
1.3. アナログカメラとネットワークカメラ(IPカメラ)の比較まとめ
アナログカメラとネットワークカメラ(IPカメラ)の特徴をわかりやすく表にまとめました。
![アナログカメラとネットワークカメラの比較表](https://came-jo.com/wp-content/uploads/2021/01/chart1_1-1024x571.png)
このようにアナログカメラとネットワークカメラ(IPカメラ)にはメッリトとデメリットがあるため、それぞれの特徴を活かしながら設置場所や目的に応じて選定しましょう。
2. 形状:防犯カメラの3つの形(バレット型・ドーム型・ボックス型)
防犯カメラ・監視カメラの形状は主に、「バレット型(ガン型)」、「ドーム型」、「ボックス型」の3つの種類が存在します。
2.1. バレット型カメラ(ガン型カメラ)
バレット型カメラ(ガン型カメラ)はその名の通り、銃弾のような形をしたカメラです。
威圧感のある見た目から、防犯カメラの設置を意識させたい場所に最適です。
例:駐車場、建物の外周など
![バレット型カメラのイメージ](https://came-jo.com/wp-content/uploads/2021/01/bullet.png)
2.2. ドーム型カメラ
ドーム型カメラはカメラのレンズがドームで覆われたタイプのカメラです。
威圧感のない見た目から、防犯カメラの設置を意識させたくない場所に最適です。
例:マンションやホテルなどのエントランス、オフィス内など
![ドーム型カメラのイメージ](https://came-jo.com/wp-content/uploads/2021/01/dome.png)
2.3. ボックス型カメラ
ボックス型カメラはボックスの先にレンズが突出した見た目のカメラです。
バレット型より威圧感はないものの、ドーム型より防犯カメラの設置を意識させる見た目です。
例:飲食・小売・サービス業の店舗内など
![ボックスカメラのイメージ](https://came-jo.com/wp-content/uploads/2021/01/box.png)
フィクサーに固定して取り付けることができるため、天井が高い場所や高さを調整したい場合に最適です。
また、バリフォーカルレンズが用いられることが多く、設置時に任意の焦点に設定することができるため、特定の画角にフォーカスした撮影が可能です。
その特徴から顔認証など映像解析用のカメラとして用いられることも多いです。
2.4. 防犯カメラの形状の比較まとめ
防犯カメラの3つの形状とその特徴についてわかりやすく表にまとめました。
![防犯カメラの3つの形状とその特徴の比較表](https://came-jo.com/wp-content/uploads/2021/01/chart1_2-1024x436.png)
この他にも防犯カメラにはさまざまな形のものが存在するため、設置目的に応じた選定はもちろん、設置場所の意匠にマッチした形・色のカメラを選ぶことも重要です。
3. 機能・性能:スペックから選ぶ防犯カメラ
防犯カメラはそのカメラの持つ機能・性能によって屋外対応や夜間撮影、音声取得の可否が決まります。ここでは防犯カメラのスペックで特にチェックすべき8つの項目についてご紹介します。
3.1. 解像度
カメラの画質を示す値です。最近ではFull HD(=約200万画素)のものが一般的です。
3.2. フレームレート
カメラが1秒間に撮影できるコマ数を示す値です。 最近では最大30fps(=1秒間に30コマ)のものが一般的です。
3.3. 画角
カメラが撮影できる範囲を角度で示した値です。図面からおおよその撮影範囲を確認する際は水平画角を参考にしましょう。長方形の部屋の一角に水平画角が90°以上のカメラを設置すると、部屋全体を俯瞰することができます。
3.4. PTZ(パン・チルト・ズーム)
カメラのレンズの向きやズームを遠隔から操作できる機能です。パンは左右の方向操作、チルトは上下の方向操作、ズームはズームイン(拡大)・ズームアウト(縮小)の操作を指します。リアルタイムのモニタリングを行いたい場合に最適です。防犯目的で設置するカメラは常に同じ場所を撮影できる定点カメラを選定しましょう。
3.5. 防水・防塵規格(IPコード)
カメラの防水・防塵性能を示す値です。屋外に設置する場合は、IP66同等以上のカメラを選定しましょう。
3.6. 夜間撮影(デイナイト・赤外線照射)
デイナイトは夜間に低照度下における撮影の可否を示し、さらに赤外線照射機能があるものについては真っ暗闇でも赤外線照射範囲内の撮影が可能になります。カメラがどのくらいの明るさまで撮影できるかについては最低照度を確認しましょう。
3.7. WDR(ワイドダイナミックレンジ)
逆光などで被写体の明暗差が激しい場合に白飛びや黒つぶれを補正する機能です。屋内から屋外に向けて撮影する場合等で必要な機能です。
3.8. 音声(マイク・スピーカー)
マイク機能があるカメラは映像と一緒に音声を取得・記録できます。また、カメラから音声出力ができるスピーカー機能を備えた機種も存在します。どちらも内蔵されたタイプと外付けできるタイプがありますが、特殊な事情がない場合は内蔵されたタイプが便利です。
4. まとめ:失敗しない防犯カメラ選び3つのポイント
防犯カメラを選ぶ際に重要なポイントは、①伝送方式、②形状、③機能・性能の3つです。
4.1. ①伝送方式を選ぶ
設置台数や配線距離、予算などからアナログカメラまたはネットワークカメラ(IPカメラ)のどちらを設置するか決めましょう。
4.2. ②形状を選ぶ
設置場所や目的に応じてバレット型、ドーム型、ボックス型のいずれかを選択しましょう。
4.3. ③機能・性能を確認する
カメラが必要な機能・性能を満たしているかについて確認しましょう。特に、屋外対応や夜間撮影、音声取得の可否は要チェックです。